OJT付き訓練のうち、厚生労働大臣の認定を受けた「
実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)」(※1)を実施する事業主に対して助成金を支給します。(対象:中小企業・大企業)
※1「実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)」とは、職業能力開発促進法第10条の2に規定された、教育訓練機関等で実施されるOFF-JTと事業所で実施するOJTを効果的に組み合わせて実施する訓練をいいます。
■ 訓練コースの基本要件
企業内におけるOJTと教育訓練機関で行われるOFF-JTを効果的に組み合わせて実施する訓練
であること。
実施期間が
6カ月以上2年以下であること。
総訓練時間が1年当たりの時間数に換算して
850時間以上であること(※2)。
総訓練時間に占める
OJTの割合が2割以上8割以下であること。
訓練修了後に評価シート(ジョブ・カード様式4号)により職業能力の評価を実施すること。
※2 必要な総訓練時間の計算方法は、訓練実施期間を年、月、日ごとに分けて換算した上で合算します。
(○年×850時間)+(○月(1年未満の端数分)/12×850)+(○日(1ヶ月未満の端数分)/365×850)≦ 総訓練時間
■ 訓練対象者
次のイまたはロに該当する者(15歳以上45歳未満の者に限ります)
イ 新たに雇い入れた雇用保険の被保険者または被保険者になろうとする者(以下「被保険者等」
といいます)
ロ 既に雇用している短時間等労働者であって、引き続き、同一の事業主において、通常の労働者に転換させることを目的として訓練を受けさせる者(訓練開始日と同日付けで通常の労働者に転換する場合に限ります)
■ 支給内容
《OFF-JTに対する助成》
訓練に要した経費(教育訓練機関に支払う入学料および受講料)の3分の1に相当する額を支給します。
実施時間に対して支払われた賃金の3分の1に相当する額を支給します(時間数の上限は、認定訓練を除き、1人1コース当たり1,200時間です)。
《OJTの実施に対する助成》
訓練の実施時間に応じて、受講者1人につき1時間600円を支給します。(1人当たり408,000円を限度)
《OFF-JTに対する助成》
訓練に要した経費(教育訓練機関に支払う入学料および受講料)の2分の1(大企業は3分の1)に相当する額を支給します。
実施時間に対して支払われた賃金の2分の1(大企業は3分の1)に相当する額を支給します(時間数の上限は、認定訓練を除き、1人1コース当たり1,200時間です)。
《OJTの実施に対する助成》
訓練の実施時間に応じて、受講者1人につき1時間600円(大企業も同額)を支給します。(1人当たり408,000円を限度)
※ 受講者が短時間労働者かどうかの判定の時点は、訓練開始時とします。ただし、訓練期間中に通常の労働者に転換した場合などは、通常の労働者に対する訓練とみなしますので、ご注意ください。
活用事例
③ OJT付き訓練のうち認定実習併用職業訓練に対する助成
現場の中核となる実践的な技能を備えた若手社員を育成したい事業主のケース
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【C社(製造業)の場合】
C社では、現場を支えてきたベテラン社員が大量に退職する時期を迎え、自社の技術の伝達と、現場の中核となる若手社員の計画的な育成が今後の課題となっている。
現場の戦力として若手社員を育てていくためには、理論と実践の双方を効果的に身に付ける教育訓練システムが必要だと考え、「企業内におけるOJT」と「教育訓練機関におけるOFF-JT」を適切に組み合わせた「実習併用職業訓練」を行うことを決め、訓練実施計画を作成して厚生労働大臣の認定を受けた。今年度は5人の新規学卒者を採用し、訓練を行う。訓練の実施期間は1年で総訓練時間は900時間、内訳はC社で製造している部品の加工製作(OJT)が500時間と、教育訓練機関において行われる教育訓練(OFF-JT、受講料30万円/人)が400時間である。
◆助成金の受給額の例
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【要した経費】5,100,000円(①+②) |
【助成額】2,960,000円(③+④+⑤) |
【経費助成対象額】 受講料 ※1人当たりの受講料300,000円×5人 =1,500,000円・・・・・・・・・・・① |
【経費助成額】 受講料の助成額 300,000円×5人×1/3(助成率(注))=500,000円・・・③ |
【賃金助成対象額】 研修を実施している時間における賃金 ※従業員1人に対する1時間当たりの平均賃金単価1,800円で算出 1,800円×(400時間×5人) =3,600,000円・・・・・・・・・・・② |
【賃金助成額】 ※1時間当たりの賃金助成額 480円 1,800円×0.8×1/3=480円 480円×(400時間×5人)=960,000円・・・・・・・・・・・④ |
【OJTの実施に対する助成】 |
【OJTの実施に対する助成】 ※受講者1人に対し1時間600円を支給 600円×500時間×5人=1,500,000円・・・・・・・・・・・・⑤ |
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(注) 中小企業が正社員に訓練を実施した場合です。助成率は企業規模や訓練対象者によって異なります |
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■その他 キャリア形成の種類 5種類
① 専門的な訓練の実施に対する助成(一般職業訓練)
② 短時間等労働者への訓練に対する助成(短時間等職業訓練)
③ OJT付き訓練のうち認定実習併用職業訓練に対する助成
④ OJT付き訓練のうち有期実習型訓練に対する助成
⑤ 自発的な職業能力開発の支援に対する助成(自発的職業能力開発)
⑥東日本大震災復興対策としての特例措置